2014年05月20日

見なかったことにして

バスを降りると盛んに雨が降っている。いらっとしながら
折りたたみの傘を開けようとすると、暗いバス停に若い女性がひとり
立っていた。傘をもっていないらしい。バス停からさほど遠くない
ところに住んでいる女性とわかる。顔を見たことがある。

傘に入れてあげようかと思うが、すぐに打ち消す。
相手が少年や男性であれば声をかけられただろうが、しょせん、
相手は決して声をかけることのできない存在なのだ。かければ
相手にも迷惑だろうし、こちらにもどんな災いがふりかかるかしれない。
そんな小さなこともできないとは。なにも見なかったことにして、
ひとり傘をさして家路を急ぐ。男と女、つまらぬものだ。


posted by pilz at 23:18| 京都 ☔| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
わかりますね〜
他人への親切を自らあきらめる〜というのも
辛いものがありますよね。
ミステリばかり読んでいる私は すぐ事件へ結びつくストーリーを想定してしまいます(笑)

↓の方に書かれてありましたが
本当にpilzさんの文章は 切れが良くて
それでいて温かで いいなあと…
いつも感心しています。
こういうブログ他にはないのでは。。。
Posted by のりりん at 2014年05月21日 09:27
のりりんさん


自ら気づき、自ら断念するのは悔しいですね。

>ミステリばかり読んでいる私は すぐ事件へ結びつくストーリーを想定してしまいます(笑)

(^^ )。これがなにかの発端になるのですよね。

文章のこと、ほめてくださって、ありがとうございます。
明日も書きます。笑
Posted by pilz at 2014年05月21日 23:47
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